Q&A

油彩

  • Q1.

    クサカベの油絵具と他社の油絵具の違いはどこにあるのでしょう。

    • A1. 油絵具の基本的な構成は同じですが、色のラインナップや乾性油の種類、絵具の硬さ、練り調、乾燥スピードなど、各メーカーがこだわりを持って作っています。これに伴い使用感も少しずつ異なります。クサカベでは、油絵具だけでも5つのブランドがあり、幅広い作家の表現指向と好みに対応しています。やや練り調子が硬くて現代美術表現が要求するパフォーマンスをそなえた「クサカベ油絵具」、やわらかく濃厚な調子で古典的表現にマッチした「ミノー油絵具」、極限までに顔料濃度を高めたハイエンドに位置する「ギルドシリーズ」、高品質で低価格を実現した「スタンダードシリーズ」、現代の技術により極限まで精製した天然原料を贅沢に使った「GEMシリーズ」があります。
    • クサカベには三つの油絵具ブランドがあります。やや練り調子が硬くて現代美術表現が要求するパフォーマンスをそなえたクサカベブランド、やわらかく濃厚な調子で古典的表現にマッチしたミノーブランド、極限までに顔料濃度を高めたハイエンドに位置するギルドシリーズです。奥深い色調で構成された、三つのブランドにより、幅広い作家の表現指向と好みに対応できるのです。
       
      違いを求めるよりも、絵具の理想を求める真剣な姿勢からつくられる油絵具は、おのずと使う側にとっての、品質の違いとして感じられるでしょう。
  • Q2.

    油絵具はなぜ高価格なのですか。絵具の値段は何によって決まるのですか。

    • A2. 主に絵具の値段は顔料の価格によって決められ、価格が高い顔料を使った絵具は値段が高くなります。油絵具は水性絵具と比較して、顔料の濃度が非常に高いので価格も高くなります。
  • Q3.

    油絵具の混色制限はありますか。

    • A3. 昔の顔料は不安定な物質を含んでいたため、変色することもあったのでしょうが、現代の非常に高い精製技術の顔料ではその心配はほとんどありません。混色は自由におこなって大丈夫です。クサカベでは、ウルトラマリンとシルバーホワイトなどのチューブに混色制限の表示していますが、これも実験の結果、変色するのを観察していません。
  • Q4.

    油絵具とアクリル絵具は混ぜて使ってもよいですか。両者を併用するとき、何に注意したらよいでしょう。

    • A4. 油絵具とアクリル絵具を混色(混ぜて使うこと)することはできませんが、併用はできます。ただし、油絵具の上にアクリル絵具は重ねられません。
  • Q5.

    ジェッソは油彩の下地に使っても大丈夫ですか。

    • A5. ジェッソは油彩の下地として使用できます。ただし、油性キャンバスには使用できません。また、ジェッソを塗布後、72時間以上養生させてください。水分が抜ける前に油絵具を重ねると、あとから蒸発してくる水分が、油絵具の層を押し上げて、層の剥離をまねくおそれがあります。
  • Q6.

    一度描いた油彩の画面をジェッソで塗りつぶして下地を作っても大丈夫ですか。

    • A6. ジェッソはアクリル絵具の部類ですので油絵具の上には重ねられません。
  • Q7.

    油絵具は色によって乾燥に早い遅いがあるようですが、どうしてですか。

    • A7. 顔料の種類によって、油の乾燥を早めるものや遅らせるもの、影響をあたえないものがあるためです。絵具メーカーは乾燥の遅いものに乾燥促進剤を加えて、乾燥スピードがなるべく一様になるように調整しています。
  • Q8.

    油絵具を早く乾かす方法を教えてください。ドライヤーの風をあてると、早く乾きますか。逆に乾燥を遅くする方法はありますか。

    • A8. 油絵具の乾燥は酸素との化学反応によるものですから、ドライヤーの風をあてても効果はありません。乾燥促進剤である「シッカチーフ」、速乾性効果のある溶き油やメディウムを使うと絵具の乾燥が速くなります。乾燥を遅くする方法は、乾燥促進剤の入っていない溶き油を自作するか、「グレージングバニス」が調合溶き油としては、最も乾燥の遅い溶き油なので、これを使用してください。
  • Q9.

    クサカベの「超速乾メディウム」は他社の速乾メディウムと併用できますか。

    • A9. 2種類以上の速乾メディウムを併用すると、乾燥速度のバランスがくずれて、しわの発生など思わぬトラブルを招くことがありますので、併用はおすすめしません。
  • Q10.

    油絵具をしばらくぶりに使おうとしたらキャップが固まっていました。どうにかなりませんか。

    • A10. 「プライヤー」というペンチに似た工具があります。チューブの肩の部分をしっかりつまんで、キャップをプライヤーではさんでゆっくり回してあけます。絵具をしまうときには、ネジ口部分をきれいにしてから、しっかりとキャップを閉めると次回使うときに開けやすくなります。
  • Q11.

    白には何種類かありますが、いちばん白いホワイトはどれですか。

    • A11. 光学的にはチタニウムホワイトがいちばん白いのですが、人間の目には、青味がかっていたほうが白さを感じます。そうなるとジンクホワイトのほうが見た目には白く感じるということになります。
  • Q12.

    油彩につかわれる各種ホワイトの使い分けを教えてください。

    • A12. クサカベ油絵具のホワイトには、シルバーホワイト、ジンクホワイト、チタニウムホワイト、パーマネントホワイトの4 種類があります。各ホワイトに使用されている顔料によって、隠蔽力や着色力が異なります。使用用途に合わせてホワイトを使い分けると良いでしょう。それぞれの大まかな特徴は以下の通りです。
      ■シルバーホワイト 顔料:鉛白
      古典的な重厚感のある白色で、強靭な塗膜を形成します。隠ぺい力は中間程度で、やや黄変しやすいです。
      ■ジンクホワイト 顔料:酸化亜鉛
      やや青みのある澄んだ白色で隠蔽力があまりなく、混色の際ににごりが少ないです。またホワイトの中で最も黄変しにくいです。しかし塗膜が弱く、上の絵具層に亀裂を与えてしまうことがあります。 ジンクホワイトを下地に使うことは避けましょう。
      ■チタニウムホワイト 顔料:酸化チタン
      着色力と隠蔽力がたいへん大きく、少量の白で中間色を作れます。あまり多く使用すると、にごりやすいので注意が必要です。化学的に安定しているために亀裂や剥落の心配がほとんどありません。
      ■パーマネントホワイト 顔料:酸化チタン
      チタニウムホワイトにさらに体質顔料を加えて、着色力と隠ぺい力をやわらげたものです。黄変はチタニウムホワイトよりやや強くなります。
  • Q13.

    油絵具のジンクホワイトが乾燥したあと、上から加筆しようと思ったら絵具がすべったようになってうまく乗ってくれません。どうしてでしょうか。

    • A13. ジンクホワイト特有の欠点です。酸化亜鉛は油と反応し、乾燥後は他の物質の接着を受け入れないような性質をもっています。無理に描き重ねると、絵具が?離する可能性があります。また、ジンクホワイトを使わなくても乾性油を使いすぎた場合も乾燥後に絵具をはじきます。これは乾いた後の油の分子構造が「ロウ」そっくりなものになるためです。絵具がはじいてしまう場合、「ルツーセ」を使うと、絵具がはじかれず重ねらるようになります。
  • Q14.

    油絵具各種黒の使い分けを教えてください。

    • A14. 黒にはアイボリーブラック、ランプブラック、ピーチブラック、マルスブラックがあります。
      ■アイボリーブラック
      顔料は動物の骨を焼いて作られるところからボーンブラックと呼ばれます。元来は象牙を焼いていたものですが、現在は牛骨が使われます。温かみのある黒で、着色力、隠ぺい力はあまりありません。カビがはえやすい傾向があります。
      メーカーによってはボーンブラックも使われていないところもあります。
      ■ランプブラック
      昔、ランプから採取したススから作られたため、この名があります。温かみのある、おおむね着色力の強い黒です。アイボリーブラックよりも混色に適していています。
      ■ピーチブラック
      元来、植物炭から作られていました。クサカベ油絵具ではカーボンブラックとプルシャンブルーの混合色で、顔料単体で販売しているものは銅とクロムの複合酸化物です。他にアニリンブラックなどが使われる場合もあります。いずれも青味のある黒で、白と混合すると冷たい透明感のあるグレーをつくります。
      ■マルスブラック
      黒色の酸化鉄で、乾燥性のよい絵具となります。青味のある、着色力の強い黒で、白との混色では物質感のあるグレーを作ります。
  • Q15.

    ピグメントで油絵具を自作したいと思います。ピグメントに対して、どのくらいの量の油を加えたらよいでしょう。

    • A15. ピグメント製品には「吸油量」の記載があります。吸油量は顔料100gに対してひとまとめにするのに最低限必要な油の量になります。それぞれのピグメントの吸油量を目安に少しずつ油を加え、ナイフで丁寧に混ぜながら、好みの硬さまで油を追加してください。油が過剰に入らないよう、最初は慎重に作業してください。慣れてコツをつかむと、以外に簡単です。
  • Q16.

    パレットや筆についた油絵具が固まってしまいました。もとどおりになりませんか。

    • A16. 油絵具の硬化は一方通行ですので元通りにすることはできません。油絵具で固まった筆は水性クリーナー〈アトリエの洗剤〉に浸すと落ちます。道具はリムーバーKなどの剥離剤で固まった絵具を取ることができますが塗装も一緒に?がれる可能性があります。
  • Q17.

    油絵具に使用期限はありますか。

    • A17. 使用期限はなく、保管条件さえよければ、数十年経っても使えることがあります。絵具が乾燥して硬くなっている、ぼそぼそしている、ゲル状など、状態が変化している場合は使用しないで破棄してください。
  • Q18.

    スタディーパーマネントホワイト、パーマネントホワイトの違いは何ですか。

    • A18. どちらも酸化チタンの顔料を使ったホワイトですが、スタディパーマネントホワイトの方が体質顔料が多く含まれているため、着色力が低く、白色度が劣ります。その分スタディパーマネントホワイトは着色力が穏やかで価格が安価です。
  • Q19.

    油絵具の破棄方法を教えてください。

    • A19. 「誤飲・廃棄について」の項目をご覧ください。
  • Q20.

    古い油彩画をストリッパーで落とした後、上からアクリル絵具で描けますか。

    • A20. ストリッパーで落としきれなかった油性成分が残っている可能性があるので、アクリル絵具の接着が悪くなります。おすすめはいたしません。
  • Q21.

    キャンバスに濃く描いた鉛筆の黒が、油絵のおつゆ描きの際に溶け出して汚れてしまいます。何か良い方法はありますか。

    • A21. フキサチーフをかけると鉛筆の粉がやや動きにくくなります。かけすぎると油絵具の定着が悪くなりますので注意してください。
  • Q22.

    キャンバスの裏地に油彩で描けますか。

    • A22. キャンバスの裏地は、下地処理がされていない場合がほとんどですので、キャンバスの表側に油染みが発生しますし、キャンバス地が油でボロボロになります。膠やジェッソなどでしっかりと絶縁層を作ってあげれば可能ではありますが、おすすめはしません。
  • Q23.

    紙にジェッソやアクリル絵具を塗れば油絵具で描けますか。

    • A23. 絶縁層を作ってあげれば、油絵具で描くことはできますが、紙の保存性や耐久性から考えると、あまりおすすめしません。油彩が描ける紙が販売されているので、こちらを使った方が手軽で便利です。
  • Q24.

    リムーバーKを一部使用した画面に加筆したら、ところどころ艶が無くなってしまいました。

    • A24. リムーバーKで?離したことにより、油分のバランスが崩れてツヤ引けした可能性も考えられます。この場合、油分不足から剥落にもつながるので注意が必要です。また、油絵の画面は時間とともにツヤが引けていく傾向があります。全体的にツヤが引ける場合もありますが、部分的にツヤが引けていくこともあります。その場合はタブローなどの保護ニスを塗布するとツヤが均一になります。
  • Q25.

    ファンデーション下地に色を付けたい時はどうすればよいですか。

    • A25. お手持ちの油絵具を少量混ぜれば有色下地のファンデーションができます。または、揮発性油で薄めた絵具をファンデーション下地の上から薄く重ねる方法もあります。粒子が比較的大きい無機顔料の絵具が下地に向いています。
  • Q26.

    油彩画の上に岩絵具の粉を振りかけるときの接着剤は何を使用したら良いですか。

    • A26. 「クイックドライングメディウム」が使用できます。メディウムを少し厚めに塗って乾く前に岩絵具をふりかけてください。
  • Q27.

    翌日の出展までに油彩の作品を乾かしたいのですが、良い方法はありますか。

    • A27. 超速乾メディウムなど速乾性のある画用液を使って絵具の乾燥を速めることができますが、翌日の出展までに確実に乾くという保証は出来かねます。なお、すでに描き上がってしまった作品の乾燥を速くさせる方法は残念ながらありません。
  • Q28.

    写真の上に油絵具で描けますか。

    • A28. 写真に油染みができてしまうのでおすすめしません。アキーラをおすすめします。
  • Q29.

    油絵を破棄したいのですが、危険性はありますか。

    • A29. 「誤飲・廃棄について」をご覧ください。
  • Q30.

    ファンデーションホワイトは下地以外にも使用できますか。

    • A30. 下地以外にも使用できます。ただし、堅牢性を増すためにリンシードオイルで練られていますので、他の白色絵具よりも黄変しやすくなります。
  • Q31.

    紙に油絵具を塗ったらどうなりますか。

    • A31. 絵具の油分を紙が吸い、絵具はボロボロと?離し、油の酸化により紙が劣化していきます。
  • Q32.

    コシのある油絵具を自作するにはどうしたら良いですか。

    • A32. 乾性油のみで絵具を自作しようとすると、どうしても柔らかいゆるい絵具になってしまいます。ステアリン酸の入っているオイルカラーメディウムを使用するとキレのある絵具ができます。
  • Q33.

    油絵具のツヤ消し(マットな質感にする)と、速乾を両立するメディウムなどはありますか?

    • A33. 速乾性と艶消し効果のある、「クリスタルメディウム」という製品があります。ゲル状なので絵具とよく混ぜて使用してください。艶消し効果のためにろう成分が入っていますので、多用すると上に重ねる絵具がはじきやすくなります。
  • Q34.

    セットになっている、アカデミー12、A-12、S-12の違いは何ですか。油絵初心者にはどれが向いていますか。

    • A34. アカデミー12とA-12はクサカベのメインブランドである専門家用の「クサカベ油絵具」のセットとなります。A-12は標準的な配色で、アカデミー12は、耐光性に優れ、なるべく単一顔料で練られた色をセレクトしています。S-12は、価格を抑えた習作用のセットになります。アカデミー12、A-12の方が顔料濃度が高いので発色が良く、絵具の質感など各色で特徴があります。今後本格的に油絵を描いていきたいという方にはアカデミー12、初めてでも「混色の感覚を養いたい」ということでしたらA-12をおすすめします。試しに油絵を描いてみたいという方にはS-12が良いかと思われます。
  • Q35.

    絵具ののりが良い=絵具が剥離しにくくなるという認識は合っていますか。

    • A35. 絵具ののりが良い=絵具が剥離しにくくなるという認識はおおむね間違いでありません。ただし、剥離は様々な要因が重なって起きることが多いので、100%?離しないということではなく、リスクが1つ減ると考えた方が良いかもしれません。
  • Q36.

    ?市販キャンバス地に、ジェッソやファンデーションホワイトなど、さらに下地を施した場合、作品の黄変の低減や耐久性などは上がりますか。

    • A36. 下地処理をするかしないかで、完成した作品の黄変性に大きな影響は及ぼしません。また耐久性についても、キャンバス地、下地、絵具がしっかりと接着した描き方がなされていれば、下地の有無で大きく変わることはありません。
  • Q37.

    カドミウム系の油絵具のキャップ裏やねじ口に付いた絵具が僅かに黒ずんでいるのですが、これは何かの化学反応でしょうか。

    • A37. カドミウム系はチューブの材質のアルミニウムより硬い顔料です。キャップを締めた際にチューブと顔料がこすれ、アルミニウムが削れて出てきたものと考えられます。鉄製のぺインティングナイフで絵具を強く練った際にも、ナイフが削れて同じように黒ずむことがあります。アルミニウムよりも硬い原料で作られた顔料(酸化チタン、コバルト顔料など)の絵具で見られる現象であり、顔料の性質上のもので、変質ではありませんのでご安心ください。
  • Q38.

    クサカベ油絵具のチタニウムホワイトと、スタンダード油絵具のスタディーパーマネントホワイトでは堅牢性、発色、黄変に差はありますか。

    • A38. どちらも酸化チタンの白色顔料を使用していますが、スタディーパーマネントホワイトの方が顔料濃度が低く、体質顔料が多く含まれています。そのため、チタニウムホワイトよりも、白色度は低く、着色力も弱く、堅牢性についてもやや劣ります。黄変の度合いについても、体質顔料が多ければ多いほど黄変しやすくなるので、スタディーパーマネントの方が黄変が目立ちやすくなります。
  • Q39.

    GEMのラピスラズリと、ミノーのラピスラズリの違いは何ですか。

    • A39. GEMはアフガニスタン産の最高級のグレードのラピスラズリをさらに精製して使用しており、彩度が高く、顔料濃度も高いです。ミノーで使用しているラピスラズリは中程度のグレードを粉砕しています。顔料自体の発色は異なりますが、透明性についてはほぼ同等です。
  • Q40.

    パネルに直接油絵は描けますか。

    • A40. パネルに直接描くと油絵具の油を吸収してしまい、パネルの劣化や絵具の?離が起きます。膠やジェッソ、パルプベースなどを塗って油が染み込まないよう下地を作ってから描いてください。また、パネルのヤニが浮いてくる可能性がありますので、ヤニ止めシーラーを事前に塗ると安心です。
  • Q41.

    ジェッソをキャンバスの地塗りに使うとき、どのくらいの濃度で何回重ねたら良いですか。

    • A41. ジェッソはそのまま使用するか、少量の水で溶いて使用してください。薄め過ぎてしまうと接着力が低下します。油彩の場合、大体2~3 回くらいが目安になります。平滑な画面にする場合、 5 回くらい塗り、紙やすりをかけてください。

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